ポーカーのオールインとは?

オールインとは、持っているチップを全て賭けることを言います。
ポーカーというのは、基本的にはプレイヤー同士が同じ金額を賭けます。
しかし、オールインは、手持ちのチップが必要分に足りない場合に使用することが出来ます。
自身の手持ちチップが全てなくなるかもしれないので、かなりリスクがあります。
オールインすることによって、ショーダウン(手札を公開して決着を付ける)までゲームを継続することが出来ます。
ポーカーでは、ハンド(ゲーム)の途中でチップの買い増しをすることは出来ません。
したがって、オールインをした場合は、ハンドの終了までは一切のアクションを取ることが出来ません。
チップを買い増しして参加できるのは、次のハンドからとなります。
オールインをするタイミングはいつ?

オールインをするタイミングは、十分なチップを持っていない時に行います。
ポーカーは、心理戦が醍醐味のゲームです。
オールインをすることによって、強気な姿勢として相手を動揺させることも出来ます。
勝つために、オールインをするべき良いタイミングを紹介します。
持ち手が強く十分なチップがある時

持ち手が強い時には、チップ有無で勝負をするかしないかが異なってきます。
十分なチップがない場合は、ゲームを続けさせるためにオールインをします。
しかしで、十分なチップを持っている場合は、オールインをしません。
オールインをすると、対戦している他のプレイヤーがゲームを降りてしまうことが多いです。
賞金が増えないまま、ゲームが終わってしまう可能性があります。
持ち手が強い場合は、周りの対戦相手に手札が強いことを伝わらないようにすることが大切です。
相手に悟られずに、賭け金を多くしていくのがポイントです。
オールインは、最後までとっておき、ここぞというところでオールインをしましょう。
持ち手が強いのに十分なチップがない時

ポーカーをしている中で、「この持ち手だったら絶対に勝てる」という場面があります。
いくら持ち手が強かったとしても、チップが足りない時は勝負をすることが出来ません。
チップが無いような時には、全てを賭けてオールインをしましょう。
チップが足りなくても、自信があれば積極的にオールインをしましょう。
他のプレイヤーにプレッシャーを与えたい時

自分の持ち手の札が弱ければ、勝負に出ても勝てることは少ないです。
持ち手が弱くても、ちょっとでも勝つ確率を上げるためにオールインすると効果があります。
オールインをすれば、対戦しているプレイヤーに「持ち手が強いのか」と思われます。
そして、他のプレイヤーがゲームを降り、持ち手が弱くても勝利できる可能性があります。
ポーカーでは、ブラフでの駆け引きが出来るというのは強みになります。
オールインの計算について

オールインは、手持ちのチップを全て賭ける(ベットする)ことを言います。
他のプレイヤーより少ないベットでオールインする場合があります。
少ないベットで勝利した場合、他のプレイヤーと同額のチップが分配されると不公平となります。
したがって、オールインをした際には、チップの分配を計算しなければなりません。
1対1の場合
1対1での対戦のオールインでは、こちら側がオールインすると、相手はこちらのオールインした額分だけ場に残り、余分は返却されます。
勝ったとしても、相手のチップをすべて貰える訳ではありません。
オールインして勝った金額分だけ、支払われます。
具体的には、Aさんが1000円ベットし、次にBさんが500円をオールインしたとします。
| プレイヤー | 賭け金 | 
|---|---|
| Aさん | 1,000円 | 
| Bさん | 500円 | 
上記の場合、Aさんの賭け金は、オールインしたBさんの賭け金に合わせられます。
余った分の500円がAさんに返金されます。
| プレイヤー | 賭け金 | 返金 | 
|---|---|---|
| Aさん | 500円 | 500円 | 
| Bさん | 500円 | 0円 | 
オールインすることで、勝った場合にもらえる額は、オールインした金額分だけとなります。
したがって、それぞれのプレイヤーが勝った場合は、以下のようになります。
| プレイヤー | 勝ち金 | 
|---|---|
| Aさん | 500円+1,000円=1,500円 | 
| Bさん | 500円+500円=1000円 | 
Aさんは、500円の返金があるため、Bさんが勝った場合より500円高くなっています。
また、Aさんが負けた場合でも、返金の500円分は保証されています。
1対複数の場合
1対1の場合と異なり、計算方法が少し難しくなります。
ディーラーは、プレイヤーのベットをメインポットに集めて管理しています。
しかし、複数のプレイヤーがオールインした場合、サイドポットを用意します。
そして、ディーラーは、サイドポットでベットを管理します。
4人のプレイヤーのうち、2人がオールインしたケースを見ていきましょう。
4人のプレイヤーと、それぞれの所持金を以下の表にまとめました。
| プレイヤー | 所持金 | 
|---|---|
| Aさん | 2,000円 | 
| Bさん | 1,000円 | 
| Cさん | 1,500円 | 
| Dさん | 2,000円 | 
まず、Aさんが2,000円ベットしたとします。
| プレイヤー | メインポット | サイドポット | 
|---|---|---|
| Aさん | 2,000円 | |
| Bさん | ||
| Cさん | ||
| Dさん | 
次に、Bさんの順番ですが、Bさんは所持金が1,000円しかありません。
したがって、Bさんは1,000円をオールインします。
ここで、Aさんの余剰分の1,000円がサイドポットへと移ります。
| プレイヤー | メインポット | サイドポット | 
|---|---|---|
| Aさん | 1,000円 | 1,000円 | 
| Bさん | 1,000円 | 0円 | 
| Cさん | ||
| Dさん | 
次に、Cさんの所持金は1,500円しかありません。
したがって、Cさんはオールインします。
現在の最低ベット数は、Bさんの1,000円なので、1,500円のうち500円がサイドポットに移ります。
| プレイヤー | メインポット | サイドポット | 
|---|---|---|
| Aさん | 1,000円 | 1,000円 | 
| Bさん | 1,000円 | 0円 | 
| Cさん | 1,000円 | 500円 | 
| Dさん | 
最後に、Dさんの所持金は2,000円です。
Dさんは、Aさんに対してコールをするので、2,000円ベットします。
そして、1,000円はサイドポットに移ります。
| プレイヤー | メインポット | サイドポット | 
|---|---|---|
| Aさん | 1,000円 | 1,000円 | 
| Bさん | 1,000円 | 0円 | 
| Cさん | 1,000円 | 500円 | 
| Dさん | 1,000円 | 1,000円 | 
以上のように、ベット額をメインポットとサイドポットに振り分けられます。
そして、ショーダウンを迎えます。
それぞれのプレイヤーが勝った場合、配当はどうなるのかについて説明していきます。
Aさんが勝った場合
最高額をベットしているので、メインポットとサイドポットの両方を総取りします。
Bさんが勝った場合
Bさんは、4人の中で最低額をベットしているので、Bさんに合わせたベット額が入っているメインポットのみを獲得します。
サイドポットのチップは、残りのプレイヤーの勝負で勝った方が獲得します。
ただし、Cさんはオールインしているので、Cさんが勝った場合は複雑になります。
サイドポットの中身を見てみると、以下の表のようになっています。
| プレイヤー | サイドポット | 
|---|---|
| Aさん | 1,000円 | 
| Cさん | 500円 | 
| Dさん | 1,000円 | 
Cさんのみ500円で、残りの2人は1,000円ベットしていることになります。
したがって、Cさんが勝ってサイドポットの中身を総取りすると、不公平になります。
したがって、Cさんが勝った場合は、それぞれから上限500円ずつの計1,500円を獲得することが出来ます。
すると、以下のような結果が残ります。
| プレイヤー | サイドポット | 
|---|---|
| Aさん | 500円 | 
| Dさん | 500円 | 
上記のような状態になると、さらにAさんとDさんとの勝負で勝った方が、残りのチップを獲得することが出来ます。
ここでは、Aさんが勝ったとします。
それぞれのプレイヤーが獲得する金額は、以下のようになります。
| プレイヤー | 獲得金額 | 
|---|---|
| Aさん | 1,000円 | 
| Bさん | 4,000円 | 
| Cさん | 1,500円 | 
| Dさん | 0円 | 
Cさんが勝った場合
Cさんが勝った場合は、メインポットの総取りをします。
また、サイドポットに500円入っているので、AさんとDさんから500円ずつもらって、計1,500円サイドポットから獲得します。
そして、AさんとDさんのサイドポットのチップが500円ずつ余ります。
AさんとDさんの勝負で勝った方が、残りのサイドポットのチップを獲得できます。
ここでは、Aさんが勝ったことにします。
Bさんは、サイドポットにチップが入っていないため、勝負に参加することが出来ません。
以上のように、勝負した結果を以下の表にまとめます。
| プレイヤー | 獲得金額 | 
|---|---|
| Aさん | 1,000円 | 
| Bさん | 0円 | 
| Cさん | 5,500円 | 
| Dさん | 0円 | 
Dさんが勝った場合
Aさんと同様に、最高額をベットしているので、メインポットとサイドポットを総取りします。
まとめ

ポーカーで、対戦相手の心を揺さぶるための作戦の一つとも言われるのがオールインです。
オールインは、出すタイミングや計算方法で勝算が決まります。
ポーカーのルールの中で、最もレベルが高いテクニックです。
オールインは、手札が弱くても、強気な姿勢を見せることが出来ます。
タイミングによっては、相手を動揺させるような使い方をすることが出来ます。
したがって、上手に使えば勝敗をコントロール出来るのがオールインです。
ポーカーは、駆け引きが重要となります。
自分に有利にゲームが進むように、絶妙のタイミングでオールインしていきましょう。